2014年10月23日

いんなーしあたー:傭兵さんと神官くん(6)

「ふー、えらいめにあった」
「あっ、グランさんお帰りなさい」




「あれ、どうしたんですか、いつもと服装違いますよ。黒いのは同じだけど、これは王宮で給仕のひとが着るような服ですよね? とてもよく似合ってますけど、どうしてずぶ濡れなんですか」
「最後の舞台(ロケ)が海の上だったんだよ。ったくこんな格好で、人ひとり抱えて泳げとか無茶すぎるだろ上のあの馬鹿」
「ああ、別のお話に呼ばれて行ってたんでしたっけ。よかったじゃないですか、表に出られて」
「表って言ってもさ、名前はないし、格好は違うし、こんなものまでかぶせられてさ」
「なんですかこれ、白髪のかつら……?」
「“しらが”じゃなく“はくはつ”って読めってさ。どっちでも同じだろこんなの。目にはからーこんたくと? とかいうワケわかんねーもん入れられるし」
「目に?! なんですかそれ!?」
「さぁ? 目の色を変えてみせる道具らしいんだけど、『げんだい』って場所では、耳飾りとか指輪なんかと同じくらい、一般的なもんらしいぞ。ぞっとしねぇな」
「な、なんかこわいところなんですね……。でも、わざわざ呼び出されたんだから、グランさんじゃなきゃできない役だったんですよね?」
「いやー、それが、必要なことさえ喋れば、基本的には誰でもよかったらしいぞ?」
「ええ?!」
「ただ、台詞もあるから、いちから人物を考えるよりは、ある程度設定がはっきりしてる奴がいいし、どうせなら動かすのが面白い奴ってことで、俺になったらしい」
「……なんだかんだで上の人に好かれてますよねぇ……」
「上から平気で人の頭に金たらいを落とすが、お前の国の愛情表現なのか?」
「いやそういう意味ではなくて」
「でもなんか、時間もあるからそろそろ俺達を表に出そうとか考えてるらしいぞ」
「え? ほんとですか?」
「三度目はないと思って、『ショーセツカニナロー』とかも考えてたらしいけど、どうせなら競技会に便乗ってことらしい」
「『ショーセ……』? なんですかそれ。地名ですか?」
「さぁ?」
「そういえば、最近頻繁に『カイコー』とか『シューセー』とかで呼び出されてましたからねぇ」
「まぁやる気になってるならいいんじゃねぇ?」
「そうですけどね。あ、なんか普通に終われそうですね」
「オチを考える余力がないと見た……あっ、腹いせに上から廃棄する瓦礫とか投げつけるんじゃない! よせ! ここじゃ死なないからと思って手加減なしはやめろ!」
「……好かれてますよねぇ、ほんと……」


なんの話かよく判らない方はこちら

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siinaipqi


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河東ちか
かわひがしちか @chikakwh

ついったー

小説家を名乗るおとなのおねーさん。 身近な職業ラノベとハイファンタジーを主に生産。
姿を変えてアストルティアにも出没中。ヒューザ推し
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